患者さんが矯正の相談に来られる、最も多い理由はなんだと思いますか?
歯並びを良くして、モテたいから!
歯並びが綺麗だと相手に好印象を持ってもらえるから!
周りの友人が最近矯正を始めたから!
そうです!
ほとんどの方は、「見た目の理由」で歯科矯正の相談に来院されます。
「相談だけなら、今日は歯を削られたりしないよね?」
といつもよりはリラックスされています(笑)。
一方で、様々な心配をされている患者さんもいます。
長い間悪い歯並びを気にしないようにしてきたけど、この歳じゃ矯正の治療を受けても効果ないんじゃないの?
10歳の息子の歯並びが気になってるんだけど、こんなに若いうちから治療を始めていいものか分からないし、必要のない治療を勧められたらどうしよう?
最近ではネットで何でも簡単に検索できるようになりましたが、情報が溢れているため、
「この情報に自分は当てはまっているのか?」
がわかりにくい状況にもなりました。
今の時代、あなたの歯・歯茎が健康であれば(言い換えれば、歯科矯正をすることによって歯を抜かないといけない可能性がいちじるしく高くならなければ)、年齢を問わず、あなたに合った効果的な治療方法は必ず見つかります。
子供の治療に関しても、
「今治療を始めることで、将来抜歯・顎の手術が必要になる可能性を低くする」
といった理由で、治療を始めることもあります。
歯科治療において知っておいて頂きたいことは、
「どの歯並び・治療も十人十色」
ということです。
「私の歯並びって、○○さんと似てるのに、治療費も治療時間もどうして違うの?」
「僕の方が矯正治療を先に始めたのに、どうして○○さんの治療はもう終わったの?」
このような質問の答えは、あなたを診察された先生が詳しく説明されることでしょう。
その説明の中で、どの先生も必ず話されるであろう、
「あまり知られていない、歯並びが良いと得する理由」
をこの記事で説明します。
記念すべき第一回目!
この記事を読んでいただければ、子供の歯科矯正を今考えられているご両親、また、あなた自身の背中を、少しだけ押してあげることができると思います。
「あれっ?このブログって矯正をしないための方法を教えてくれるんじゃないの?」
って思ったそこのあなた!
その通り!
このブログは矯正をお勧めするためのものはありません。
ただ、なぜ歯並びが綺麗な方が、より良い暮らしを送れるか...
この根っこの部分を理解していただけたら、これから投稿させていただく様々なトピックをより一層楽しんでいただけるのではないでしょうか。
それではいってみましょう!!!👍
歯が磨きやすくなる
歯のお掃除を歯科医で受けられるとき、
「下の前歯の内側に歯垢が溜まってますね~」
と指摘されたことはありませんか?
もしあなたが歯並びが悪いと感じられているなら、下の前歯は大抵重なってしまっていることが多いです。
糸ようじを通してみて下さい。
他の場所と比べて、糸ようじが通りにくいな~と思いませんか?
歯が磨きにくいところは、必然的に歯肉炎や虫歯になりやすくなります。
歯肉炎を起こしている状態は、簡単に言うと歯茎が引き締まっていない部分なので、歯茎が歯の表面から剥がれやすく、歯周病(歯茎の病気)になりやすくなります。
歯を将来、抜かないといけない可能性が低くなる
歯周病にかかってしまうと、口臭がひどくなる、歯茎が下がる、歯周ポケットが生じ始めるためばい菌が骨まで浸透し、歯がぐらつき始める...
このような状態になってしまうと歯を抜かなくていけない状態になる時があります。
問題のある歯を抜いてしまえば、それで全て解決されると思われがちですが、歯と歯の間に隙間が生じることによって、隣の歯がその隙間に向かって傾き始める、他の歯に余分な力がかかり始めるなど、別の問題を生み出すことがあります。
歯が傷つきにくくなる
歯並びが悪い状態は、見た目だけではなく、噛み合わせにまで影響を及ぼします。
つまり、よく使い過ぎる歯、使わない歯が存在するということです。
よく使う歯はもちろんほかの歯と比べ歯がすり減るスピードが速くなったり、歯が欠けやすくなったりします。
出っ歯が気になっている患者さんは年齢を問わずたくさんいらっしゃいます。
小学生を例に挙げれば、出っ歯の子こそ、お友達と遊んでいる最中に顔をぶつけた時、前歯が折れてしまう可能性が遥かに高くなります。
このような一見下の歯と噛み合っていないように見える歯も、傷つきやすいところで毎日おびえていることでしょう。
まとめ
どうだったでしょうか?
「子供が出っ歯だから前から少し気になっていた」
とか思われた方がいらっしゃったかも知れません。
この記事から少しでも何かを感じていただけたなら、ぜひかかりつけの歯医者さんと相談してみて下さい。
どのような問題も早く気付くのに越したことはありません。
「こっちがわざわざ相談しなくても、歯医者さんだったら気付いてくれるんじゃないの?」
と思われたでしょう?
もちろんこれが理想的な定期検診の在り方だと思います。
ただ、どの歯科医も限られた時間の中で検診をする、また、治療・診察時間が押していると、全ての問題を詳しく説明できない場合もあります。
少しでも気になることは携帯電話の中にメモとして残しておき、次の検診の時に歯科医に詳しく聞いてみる。
是非これからは、このような新しいスタイルで定期検診を受けられてはいかがでしょうか?