子供を持つ親として一度は聞いたことがあるであろう発達障害の一つ、
「ADHD」
子育てという過程の中で、一度は直面するおねしょの問題。
今回はまず、「口呼吸とADHDの関係性」について説明しようと思います。
それにしても、口呼吸というトピック...深すぎます(涙)!
もっと別の内容の記事も書きたいのですが、一度「呼吸」について書きだしてしまうと、あれもこれもと、終着点を失っているような感じです。
今回の内容なんて別に歯科医が説明しなくてもいいですよね。
「歯」なんていう言葉、もしかしたらこの記事で出てこないかも...
ブログのタイトルが「歯のヒミツ」なのに...(笑)。
話は変わりますが、僕の尊敬する矯正歯科医がよく言うことがあります。
「問題を指摘するのに、その道の専門医である必要はない」
要するに、気付いた人・わかる人が、気付かない人・わからない人に教えてあげればいいということです。
このフレーズを初めて聞いた時は衝撃でした。
ただ、なぜ衝撃を受けたかの理由は、その時はわかりませんでした。
僕が診察するとき、よく専門外の話をします。
このようなスタイルで働き始めるまで、専門外のお話をすることに抵抗がありましたが、ほとんどの患者さんは「なるほど」という顔で話を聞いてくれます(僕がそう思っているだけかもしれませんが...)。
専門外といいましても、もちろん歯科とつながったお話ですよ。
これが後になって気付いた「衝撃を受けた理由」だったのです。
歯科医としてまったく自信を兼ね備えていなかったころの僕は、毎日「歯」しか診ていなかったのです。
歯科医が歯しか診ないというと、批判されることではないと思いますが、今思えば「未熟だったな~」と思うことばかりです。
今は自信を持って言えます。
「今も未熟です!」と(笑)。
ただ未熟だということが分かっていれば、「他に誰かに役に立つことはないか」といつも探すようになります。
今回の記事を読んでいただいた後、ご家族の中にADHDの症状で悩まれている人がいなくても
「そういえば、○○さんの子供、いつも落ち着きがないな~。それって口呼吸のせい?」
とか思われるかもしれません。
もしかしたらそれは口呼吸のせいではないかもしれません。
ただ、あなたが何か言ってあげることで、今までずっと悩んでいた他の人の問題を解決する小さな光になるかもしれません。
それでは、はりきっていってみましょう!!!👍
ADHD(注意欠陥多動性障害)
もう誰ですか、こんなややこしい名称を付けた人は!?
A: Attention: 注意
D: Deficit: 不足
H: Hyperactivity: 過度に活発
D: Disorder: 異常
の省略ですね。
ようするに子供の場合(今回の記事では大人のADHDは割愛します)、あまりにも落ち着きがないので、この状態に「病気の名前を付けよう」としたわけですね。
この障害と他の病気との違いは、明らかな原因がわかっていないことと、診断基準が難しいということです。
特徴として、
- じっとしていられず走り回る
- ソワソワとして落ち着かない
- 人の話を聞かずしゃべりすぎる
- 忘れ物が多い
などがありますが、ネットでは50~70項目のチェックリストが公開されているものもあります。
今回この記事を書こうと思ったときにADHDについて、本やネットから色々調べたのですが、調べれば調べるほど、「で、結局診断基準は???」と思うことが何度もありました。
もちろん、誰もADHDと診断されたくはありませんが、
「あなたの脳のレントゲンを撮ったところ、○○というものが写っていたので、間違いなくADHDです」
と断定されたほうが、医者も治療方針が立てやすいでしょうし、当の本人とその家族も納得がいくでしょう。
このあいまいさはどこからくるのでしょう?
最近はより多くの子供がADHDと診断され、そのうちの9%の子供がADHDの薬を服用しています。
薬の中には副作用の多い中枢刺激剤などもあります。
また、アメリカでは500万人以上の3歳から17歳の子供がADHDと診断されたというレポートもあります。
口呼吸の影響
最近わかってきている注目すべき点は、睡眠障害を持つ子供の方が、「ADHDのような症状」を持つ可能性が高くなるということです。
簡単に言えば、口呼吸のせいできちんとした睡眠がとれていない子供の方が、落ち着きがなかったり、人の話が聞けなかったりする傾向がよくあるということです。
もっともっと簡単に言います。
よく寝ていないので、ADHDと勘違いされやすいということです。
ADHDはもともと、先天的な脳の発達のトラブルによる病気と言われています。
睡眠障害のためにADHDのような症状がみられるため、中枢刺激剤などの薬が処方されるなら、これは間違いなく誤診と言えます。
治療が原因に向けられていないですよね。
睡眠の質が悪い大人は、生産性が低下し、行動範囲が狭くなります。
子供の場合は、訳のわからない行動が著しく増えます。
暴れまわったり、泣き散らしたり...。
この様な行動はADHDと少し似ていませんか?
昨日はお友達と遊び過ぎて疲れ過ぎたため、きちんと睡眠がとれなかったので、次の日にぐずぐず言う子供、いますよね。
これは健康な子供でも一度は経験することで、僕も自分の子供で経験済みです(涙)
しかし、口呼吸のせいで質の悪い睡眠をいつもとっている子供はどうなるでしょうか?
「うちの子はADHDみたいだけど、毎日きちんと睡眠がとれてないだけ」
と解釈して放っておけるでしょうか?
上の画像には
「ADHDと診断された子供の70%が睡眠障害を抱えている」
と書かれています。
このような記事は至るところで見つかるのですが、僕が初めて口呼吸とADHDの関係性を学んだときは、そうでもなかったです。
記事・研究の数が多いということは、それだけ信憑性があるということだと思います。
まとめ
今回の記事でスポットを当てた「口呼吸が原因の質の悪い睡眠」については、こちらの記事もご参照ください。
口呼吸、睡眠障害を少しでも疑われているのであれば、すぐに耳鼻科の先生とご相談を!
耳鼻科の先生がどのように診断されるかについては下の記事で解説しています。
次回は「口呼吸とおねしょの関係性」について書きます。
これで呼吸について書くのを最後にしたいな~と思っていましたが、ネタが尽きない限りずっとお話していくつもりです!
誰もが意識しないでしている「呼吸」ですが、正しい呼吸の仕方が、体全体の健康につながっているなんてすごくないですか!?
それでは次回の記事もお楽しみに!!!